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2024年02月27日

第7節 クリタウォーターガッシュ昭島戦マッチレポート

 清水建設江東ブルーシャークスは2月24日、駒沢陸上競技場で行われた第7節でクリタウォーターガッシュ昭島に41-19で快勝した。チームは2連勝して、3トライ差以上での勝利に与えられるボーナスポイントを加えた勝ち点「5」を獲得。勝ち点を「16」に伸ばし、首位・日野レッドドルフィンズとの勝ち点差「7」で2位をキープした。次節は3月2日に福山通運ローズスタジアムでマツダスカイアクティブズ広島と対戦する。


後半アディショナルタイム、トライを決める日髙


 攻め抜いた。34-19のセーフティリードで迎えたラストワンプレー。ブルーシャークスは3トライ差以上での勝利に与えられるボーナスポイントの勝ち点「1」に最後までこだわった。体力の限界を迎えている最終盤、突破は止められ、モールでも押し返された。ゴールラインが遠い。アディショナルタイムに突入してから4分を超える膠着。そんな中、ラッキーボーイが一瞬の隙をついた。ゴール手前のラックから右のショートサイドでパスを受けたバンワイクが折り返す。ノーマークで走り込んだのは、日髙だった。191センチ、110キロの巨体を揺らしながら笑顔でトライ。「自分がチームで一番ボーナスポイント取りに行くぞっていう声を出していた。こだわっていたからチャンスが回ってきたのかなと思ってます」と公式戦101試合の出場を誇る34歳のベテランは胸を張った。駒沢陸上競技場では、3戦で2トライ。長いキャリアの中でも抜群に相性の良いフィールドで運を引き寄せた。「(選手たちは)粘り強くなった。誇らしい気持ちです」と仁木監督が語るように、チームが一つの目標に向かって取り切ったトライには、ボーナスポイント以上の価値があった。


前半29分、トライを決める野田


 積み重ねてきた反復練習と経験が実を結んできた。今節のテーマは「役割を意識する」。それは練習での動きを試合のフィールドで再現することを意味する。リーグ戦の間隔が1ヶ月以上空いた期間に、フォワードはセットプレーを、バックスは長いパスやキックを取り入れてフィールドを広く使った攻めに重点を置いて反復してきた。浦安D-Rocks、横浜キヤノンイーグルスとの2つの練習試合では、負傷者以外のほとんどのメンバーに実戦を経験させながら試合勘と自信を植え付けた。この試合での象徴的なシーンは前半29分だ。左サイドのラインアウトから素早いパス回しで右サイドに一気に展開。野田が前に蹴り出したボールを自らが追いかけてキャッチし、そのままトライを決めた。堅実なセットプレーを起点にしたダイナミックな攻撃は、練習での動きを完全に再現していた。負傷から復帰し後半から出場した2023年W杯のサモア代表のメンバー、ソポアンガも「チームの文化でもあるし日本人の文化でもあると思うけど、ブルーシャークスの選手たちはハードワークを惜しまない。それが今、形になってきている」とチーム力の向上に手応えを感じている。



 1週間前の土曜日の練習場で、今のブルーシャークスの雰囲気が感じられる出来事があった。午前中の練習を終えたフォワード陣がグラウンドで新加入の選手やバックスからコンバートした選手のために即席の「青空歓迎会」を開いた。チームが用意した食事だけではなく、間藤、菅原、野村ら選手が分担して買い出しに行き、お菓子や飲み物を用意。人工芝の上に設置したテーブルを囲んで、約1時間にわたって親交を深めた。「全員が集まるのを大事にしたいという選手の申し出で実現しました。お菓子を食べたりご飯を食べたりするだけの会でしたけど、良かったと思います。みんな良いラグビー選手になってきましたね」と吉田フォワードコーチは選手の成長に目を細める。会社員としてフルタイムで働きながらプレーする選手が大半を占めるブルーシャークスは、突出した個人ではなく、全員で経験を積みながら強くなっていくことでライバルチームのプロ選手と渡り合ってきた。メンバー外の選手も試合当日はグッズ販売や設営などの運営側に回ってチームを支える、まさに「全員ラグビー」のチーム。そんなブルーシャークスの文化と特徴を理解し、それらを自主的に大切にできる選手が増えてきたことが、今のチームの躍進に繋がっている。


17日の練習後、グラウンドで新加入選手らの歓迎会をするフォワード陣


カメラに向かってポーズを決める吉廣ヘッドコーチ(右)と立川


 次節は1月の夢の島競技場で後半に逆転負けを喫したマツダスカイアクティブズ広島とビジターゲームで対戦する。「(前回対戦時に)モールで4トライを取られて負けた時から次に対戦するのを待ち望んでいました。フォワードのプライドの勝負です」と吉廣ヘッドコーチが不敵に笑えば、日髙は「フォワード戦ゴリゴリで、前のマツダ戦とは全く逆の展開で勝てるように1週間準備したい」と闘志を燃やす。選手もスタッフも思いは一つ。全員が役割を全うし、必ずリベンジを成し遂げる。


円陣を組んで勝利を喜ぶブルーシャークスの選手ら



◇仁木監督、白子キャプテン会見


選手と喜びを分かち合う仁木監督



質問者:本日の総括をお願いいたします。


仁木監督)

まず初めに本日試合の開催に関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。選手からしたら耳にタコができるくらい何度も何度も「先手必勝」だと言い続けてきましたが、それを選手がしっかり体現してくれた結果かなと思います。


白子キャプテン)

今日のゲームは自分たちの役割をそれぞれ全うしようという話をしていて、エリアごとにそれを徹底できたことが良かったかなと思います。ただゲームの中盤ちょっと中だるみしたシーンがあって、やはりチームでやろうとしてないことをやってしまうと失点に繋がっていくということがあったので、そこが次回マツダ(スカイアクティブズ広島)戦に向けての修正課題です。


質問者:大事な一戦で力を出せた要因は?


仁木監督)
まずは怪我人がしっかり復帰してきてくれたっていうのが大きいと思います。チーム内での競争もありますし、試合に出ている選手に対して復帰した選手が緊張感を作ってくれた結果かなと思います。あとは1ヶ月間ぐらい公式戦の間隔が空いた難しい状況の中で、上位チームである横浜キヤノンイーグルスさん、浦安D-Rocksさんと2試合の練習試合を組ませていただいたことが大きいかなと。D-Rocksさんとの試合ではなかなかやりたいことができなかったんですが、キヤノンさん相手にしっかり前半先手必勝で、後半はちょっと息切れして結果としては負けてしまいましたが、そうして皆さんの力を借りながらできたことが一番かなと思います。後半から(リマ・)ソポアンガも試合に出てくれましたし、そういった復帰した選手たちが緊張感を作ってくれた結果かなと思います。


白子キャプテン)

5週間しっかり準備期間があった中で課題が明確化されて、自分たちでどうやっていくかという答えが皆で共有できたことがすごく大きかったです。練習での準備と試合を通して自信を持ってそこをできるようになってきたのがあるかなと思います。


質問者:ここから勝利を重ねていくために必要なことは?


仁木監督)
リーグは2巡目に入っていますが、単純に1戦1戦必勝していくってところだと思います。星勘定とか、試合中の得点の点数勘定をすると固くなってしまう傾向もあったのかなと思って、1巡目の(1月13日の)マツダさんに負けた時ぐらいから「目の前の1戦1戦に集中していこう」と選手には常々声をかけているので、今後もそこに尽きるのかなと思います。


白子キャプテン)
積み重ねてきたところがしっかり出せるようになってきていて、自分たちでこうやれば点を取れるとか、そういうところが2巡目になって感覚として芽生えてきているので、その自信をしっかりと相手にぶつけられるように、また準備していきたいです。


突進する白子キャプテン


質問者:リーグ戦が約1か月間空いた中で具体的にチームとして強化したところは?


仁木監督)
ディフェンスで1人1人がもっと戦わないといけないんじゃないかということで、1対1にフォーカスしてきました。そういった部分を見れば、この試合は1対1の局面でしっかり戦ってくれたのかなと思います。


質問者:連勝の意味という点ではどのように感じられているでしょうか。


仁木監督)
連勝は良いことなんですけど、優勝してディビジョン2昇格という我々の目標のためには満足せずにやっていきたいなと思っています。満足は成長を止めると私は常々思っていますので、選手にも「今日は喜んで、明日以降はしっかり試合を見据えるように」と話をしています。


質問者:前節に大きな勝利がありました。そこから今日の試合にどのような思いで臨まれましたか。


白子キャプテン)
1巡目終わって2巡目ということを一区切りという風に捉えていて、ここで良いスタートを切るという意味でも今日の試合はすごく大事な試合だと思っていました。選手の中でもそういう言葉が所々に出ていたので、引き締まった状態でゲームに臨めたのかなと。そういうメンタルの部分やマインドセットの部分がすごく試合には影響するので、それが結果として良い影響になったのかなと思っています。


スタンドのファンに挨拶をする白子キャプテンらブルーシャークスの選手


質問者:トライを決めた後に会場から白子選手のコールが起きていました。ファンやサポーターの方々の力もご自身のパフォーマンスに影響がありましたか?


白子キャプテン)
家が近くて息子の保育園の友達とかも来てくれたので(自分への)声が大きかったのかと思うんですけど(笑)。パフォーマンスはもうちょっとできるところがあるので、チームに貢献できるようにまた準備したいと思います。


質問者:監督は常々先手必勝ということを仰っていますが、このチームにとってのその重要性と、それを実行するために大切なことはどのようなことでしょうか。


仁木監督)
そうですね、まず私自身はまだ(劣勢で)追いかけられるほどチームに力があるとは思っていませんし、やっぱり先に点数を重ねていって、相手の嫌がることをしていかないとこのリーグでやっていけないと思っています。ちょっとでも気を抜くと負けてしまいますので、先手必勝はラグビーの鉄則だと思います。大切なことは、特に試合に出る選手には(力を)出し惜しみせずに最初から行こうと。今回リザーブはレギュラーになってもおかしくないようなメンバーが揃っていたので、いつ(先発陣が)ガス欠してもやってくれると思っていました。今回23人に選ばれなかった選手もいつ試合に出てもおかしくないぐらい努力してくれています。仮に誰かが怪我をしたとしても、それはチームにとっては良くないことかもしれないですけど、それぐらいメンバー外の選手はしっかり育ってきてくれていますし、前を向いて練習してきてくれているので、出し惜しみせずにもう100%やろうというのは常々声をかけています。


質問者:最終プレーでトライを1本取り切って、3トライ差以上での勝利で得られる勝ち点1のボーナスポイントを獲得しました。


仁木監督)
勝ち点1を取ることの重要性っていうのは、我々は俯瞰して見ている立場でしたので「取ってくれ」と願っていましたし、逆にあそこでフェーズを重ねて粘って取り切れたところの意味っていうのは非常に大きくて。それは選手がベクトルを合わせて最後取り切るっていうところを体現してくれた結果だと思っています。粘り強くなったなと思います。本当に誇らしく思いました。


白子キャプテン)
選手の中ではもう(ボールをサイドラインに蹴り出して)「ゲーム終わらせる?」みたいな話も出てたりはしたんですけど、すごくフォワードが優位に立てていたんで、スクラムとかラインアウトのところとかプレッシャーをかけられてるっていうのもありましたし、最後もう一回スイッチを入れて熱量を持って取り組めたので、自信にもなりました。


質問者:次節に向けての抱負をお願いします。


仁木監督)
セットプレーが大事だと思っています。私自身も前回はセットプレーのスクラムの部分では勝てるだろうと思う部分もあったのですが、そういった部分で逆に勝てなかったところで、選手がちょっと浮き足だったように見えたものですから、そこは必ず勝ってリベンジを果たさなきゃいけないなと思います。ビジターの試合にはなりますが、選手たちはしっかりとエナジーを持ってやってくれるんじゃないかと思います。


白子キャプテン)
準備期間がそんなに長いわけじゃないので、自分たちのやってきたことっていうのをもう一度確認して、 そこの精度を高めて行きたいと思ってます。前節は自分たちのホームで最後に悔しい思いをしてるんで、しっかりその借りを返したいと思います。


スクラムを組む白子キャプテン



◇日髙駿(最終プレーでトライ。ラインアウトのリーダーとしてもチームを牽引)


ラストワンプレー、笑顔でトライを決める日髙


質問者:前節に公式戦100試合出場を達成されました。今日の試合はどのような思いで臨まれましたか?


日髙選手)
100試合出場に関しては私が若い時から先輩たちが達成しているのを見てすごく憧れていて、ラグビーを続ける上での目標というか、夢として持っていたので本当に嬉しく思います。ただそれはあくまでも個人的なところなので。今日の試合は、トム・ロウ選手がよく出ていたポジションだったんですけど、ラインアウトのところのリーダーを任されていたので、(自分の)101試合目ということはあまり関係なくセットプレーにこだわりを持ってやっていました。


質問者:ラインアウトの駆け引きなどもあったと思いますが、手応えはいかがでしたか?


日髙選手)
今日はダメでしたね。クリタ(ウォーターガッシュ昭島)さんの方がうまく(自分たちを)研究されてて。プレッシャーをかけたかったんですけど、クリタさんのラインアウトのボールを1本も取れていませんでした。相手のミスも誘うことができなかったので、ちょっと分析不足とリアクション不足がありました。
アタックの面は、前節(でクリタと対戦した時)に我々がモールですごいトライを取ったので、(今回は)かなり対策というか、良いディフェンスをされていて、その中でも1本、モールでトライできたのは良かったところではありますけど、もう少し(モールで)トライを取りたかったですね。


質問者:見えた課題で、次節に生かしていきたい部分はどんなところですか?


日髙選手)
そうですね。もうちょっとディフェンスプランというか、そういったところを自分の中だけじゃなくてチームに落として、出る選手の中でもう少し共有してリアクションの練習をした方が良いかなと思います。


質問者:本日の試合会場の駒沢陸上競技場と相性が良いと聞きましたが?


日髙選手)
そうなんです、本当に(笑)。今日が101試合目の公式戦だったんですけど、このグラウンドは3試合目で。101試合で合計4本か5本しかトライ取ってないんですけど、そのうち2トライはここだったんで、すごく相性良いなって思ってます。


質問者:気分的なものがある?


日髙選手)
気分的なところというよりは、今日は終盤にクリタさんにトライを取られて(3トライ以上の勝利で獲得できる勝ち点1の)ボーナスポイントが取れてない状態だったので、試合中に私が一番ボーナスポイント取りに行くぞっていう声出してたんで。普段あんまりしないんですけど、右で待ってたらチャンスが回ってきたというか、うまい感じでトライが取れました。こだわってたからチャンスが回ってきたのかなと思ってます。


ラインアウトでボールを受ける日髙


質問者:ちょっとこの試合とは直接関係ないかもしれないですけど、練習中にフォワード陣がグラウンドに集まってランチミーティングをやられていたと思うんですけども、チームにどのような影響がありましたか?


日髙選手)
実はミーティングでもなんでもなくて(笑)。新しい選手が打ち解けるようにシャークスなりのミーティングと思わせたフォワードのウェルカムパーティーで、楽しくやりました。新人選手ともコミュニケーション取れましたし、それこそ新人選手が良いパフォーマンスを練習で出してるんで、出場する機会が回ってくるんじゃないかなと思ってます。フォワードの雰囲気はとても良いです。


質問者:チャンスがあった中でトライを取りきれなかったという点について教えてください。


日髙選手)
後半の最初のあたりはチャンスは無かったんですけど、スクラムですごいこだわって、敵陣にいることはすごく大事だったんで、プレッシャーをかけ続けられたかなとは思ってます。我々は後半の序盤に失点が多くてトライが取れない時間帯になることが多いんですけど、粘って最初にスコアできたのは大きかったです。チャンスではなかったですが、ポジションは高かったです。あまりトライ取れてないですけど、あれはあれですごく自分たちの中では評価できる20分だったんじゃないかなと思います。失点をしなかったということが特に。ただ、モールでは相手のディフェンスが強くて、そこでトライできなかったのは次への課題の1つだと思ってます。


質問者:次節のマツダスカイアクティブズ広島戦ではどういった戦いをしたいですか。


日髙選手)
前回のマツダ戦はもう言い訳なしのフォワードが完全に負けた試合でした。モールで4トライですかね、取られてるし。スクラムで押されてモールで(トライを)取られて、相手からしたら簡単な試合だったと思います。次はフォワード戦ゴリゴリで、前のマツダ戦とは全く逆の展開で勝てるように1週間準備したいと思っています。


質問者:前節で憧れの1つである100キャップを達成されたというところで、ここからの個人としての目標を教えてください。


日髙選手)
まずはトップリーグだけの正式にリーグワンさんがお祝いしてくれる100キャップですね、今たぶん70後半くらいなので、そこを目指したいなと。それとここまでラグビーを続けてるんで、同期の中で一番長く(現役を)続けたいなと思ってます。



◇リマ・ソポアンガ選手(昨年12月の中国電力レッドレグリオンズ以来の公式戦の出場)


相手陣内に攻め入るソポアンガ


質問者:約2か月ぶりの公式戦出場となりました。どのように試合に臨んだかを教えてください。


ソポアンガ選手)
後半から入る予定でした。前半すごく良い流れを作ってくれていたので、勢いのところ、あとインパクトをできるだけもたらそうと思ってました。


質問者:試合に出られなかった間、チームの状況はどのように映っていましたか。


ソポアンガ選手)
チームの文化でもあるし日本人の文化でもあると思うんですけど、ハードワークを惜しまないというのはやはりすごく素晴らしいなといつも思います。それが今、形になってきてるのかなと。シーズンスタートした頃はまだ少し行き違いだったり、複雑なところがあったんですけど、徐々にその形になって同じ方向に向かっていけてると感じます。


ボールを追うソポアンガ


質問者:久しぶりに観客の前でプレーをして、ご自身の気持ちはいかがでしたか?


ソポアンガ選手)
まず幸せでした。この気持ちというのはプロになって長くなると忘れがちというか、ラグビーをやるからにはその喜びのところを毎回振り返らないといけないと思ってるので、それを今回も楽しめました。もう自分のキャリアも終盤に近づいてる中で、1日1日をとにかく大事にと思っていたので、今日はすごく幸せでした。


質問者:試合中には、バックス陣にかなり積極的に声をかけていらっしゃったように見えました。どのような会話をチームメイトとされたのでしょうか。


ソポアンガ選手)
スペースがあったのでそこを突くために、またトライするためのベストの方法を常に話していました。コミュニケーションってラグビーの中でも大事な要素の1つなので、それを都度意識して話して。やっぱりファンの方にも勝っているところを見せたいし、良いトライを見せたいので、そこはすごく大事にしています。


チームメートと勝利を喜ぶソポアンガ(右)


質問者:次節のマツダスカイアクティブズ広島でどのようなパフォーマンスを発揮して勝ちに繋げたいかを教えてください。


ソポアンガ選手)
まずはとにかくメンバーに選ばれたいですね。もしメンバーに選ばれることができたら自分の中で求められていることを最大限に準備して臨みたいと思います。他のチームメートも同じような気持ちでチームのために良い準備をすれば、もし私が出られなかったとしても出ているメンバーがやってくれるでしょうし、もし出ることができたらそこはしっかりやっていきたいと思います。


スタンドのファンと交流するソポアンガ



◇イベントレポート

・アフターマッチファンクション


ファンの前で話す(左から)尾﨑バイスキャプテンと白子キャプテン


 クリタウォーターガッシュ昭島戦後に、ファンと選手の交流イベント「アフターマッチファンクション」が開催された。このイベントはファンクラブ会員限定で、抽選により選ばれた50名が参加。30分以上にわたり、白子キャプテン、尾﨑バイスキャプテン、吉廣ヘッドコーチ、吉田FWコーチ、宮本FWコーチ兼アナリストらとの会話を楽しんだ。イベント内では編集されたこの試合でのトライ集を見ながら選手、コーチ陣が解説する一幕も。千葉県浦安市から参加した20代の女性は「聞いていて難しかったこともありましたが、選手やコーチの方の考えや生の声を聞くことができて面白かったです。トライシーンを見ながら試合中の嬉しい気持ちが蘇ってきました」と興奮気味に振り返った。ファンの方々にとってこのイベントは、試合に対する思いや、ピッチでの熱い戦いの裏側などを直接選手から聞くことによって、チーム愛をより一層深める貴重な体験の場となった。


・「321×ブルーシャークス コラボホッカイロ」配布


「321×ブルーシャークス コラボホッカイロ」を手に笑顔の来場者


 清水建設江東ブルーシャークスの試合日に、マッチデースポンサーのライバーマネジメント事務所「株式会社321」より特別なプレゼントが用意された。​​​​​​​​ブルーシャークスは来場者先着1,000名に、株式会社321の公式キャラクター「ライブくん」とブルーシャークスのロゴが一緒にデザインされた限定品の「321×ブルーシャークス コラボホッカイロ」を配布。東京都東久留米市から来場した60代の男性は「寒いからこういうホッカイロは嬉しいよね」と笑顔。試合観戦の寒さを和らげるだけでなく、記念品としての価値も兼ね備える温かいギフトは、ファンにとって忘れられない試合日の思い出となった。



 清水建設グループがファンのために特別ブースを出展した。木材の専門的な加工と製造を行う熟練の職人が集まる清水建設株式会社東京木工場が運営するコーナー​​では、磁石が内蔵された木製のブルーシャークスのロゴのサメを釣り上げる「サメ釣り体験」が登場。その他にも​​竣工時の引き渡し書類などをまとめた建物の取扱説明書をデジタル化し、360度カメラで撮影した画像から建物情報が直感的に把握できる清水建設の自社アプリ「デジトリ360」を使用し​た「ライブくん×鮫太朗を探せゲーム」なども設置された。試合前には大勢の家族連れや友人同士で楽しむファンがブースを訪れ、各種アトラクションを楽しんだ。特に「サメ釣り体験」は子供たちに大人気。埼玉県越谷市の8歳の女の子は「楽しかった。(釣り上げる直前に)落ちちゃうから難しかったけど、9匹釣れた」と嬉しそうに話した。

 このイベントは、試合観戦だけでなく、会場に足を運んだすべての人にとって特別な体験を提供することを目的としており、清水建設グループの温かいもてなしによって一人ひとりの心に残る、忘れがたい思い出が作られたことだろう。また、試合には清水建設グループの社員が応援に駆けつけ、ファンと共に選手たちのプレーを後押しした。フルタイムで働きながらラグビーを続ける選手が大半を占めるブルーシャークスらしい一連の取り組みは、ファンとチームの間にさらなる絆を築く素晴らしい機会を提供している。